学校に行きたがらない子どもへの正しい接し方とNGワード
【はじめに】
「また今日も『学校行きたくない』って言ってる…」
「どう声をかければいいのか分からない…」
そんな悩みを抱える保護者の方は年々増えています。
文部科学省の調査でも、不登校の小中学生の数は増加傾向にあり、決して珍しいことではありません。
しかし、親の“何気ない一言”が、子どもをさらに追い詰めてしまうことがあるのです。
今回は、学校に行きたがらない子どもへの適切な接し方と、つい言ってしまいがちなNGワードを紹介します。
【NGワード①】「甘えてるだけでしょ?」
▼なぜNG?
子ども自身も「行かなきゃいけない」と思っていることが多く、心の中では葛藤しています。
そこに「甘え」と決めつける言葉が加わると、理解されていないという孤独感につながり、ますます心を閉ざしてしまいます。
✅代わりにかけたい言葉:
「どうしてそう思ったのか、よかったら聞かせてくれる?」
→受け入れる姿勢が、子どもにとって一歩踏み出すきっかけになります。
【NGワード②】「みんな行ってるよ?」
▼なぜNG?
「みんな」と比べられることで、子どもは自分のつらさを無視されたように感じることがあります。
また、「みんなと同じようにできない自分はダメだ」と自己否定につながる恐れも。
✅代わりにかけたい言葉:
「あなたにとって、何が一番しんどいの?」
→本人の気持ちに焦点をあてる質問が、安心感につながります。
【NGワード③】「休むと勉強遅れるよ?」
▼なぜNG?
勉強の遅れは本人も気にしている場合が多いですが、今は学習よりも“心のエネルギー”を回復させることが優先です。
このような言葉は、子どもを焦らせてしまい、状況を悪化させることもあります。
✅代わりにかけたい言葉:
「今は休んで、元気が戻ってきたら一緒に考えようね」
→“今の気持ち”に寄り添った声かけが回復の第一歩です。
【接し方のポイント】
学校に行きたがらない背景には、いじめ・人間関係・勉強の不安・家庭の変化など、さまざまな理由が隠れています。
中には、自分でも理由がわからず苦しんでいる子もいます。
✅接し方の3つのポイント
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1.まずは否定せずに受け入れる
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2.理由を探るより、気持ちを聞く
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3.“行く・行かない”の二択で迫らない
子どもが「話しても大丈夫」と思える環境をつくることが、次の一歩につながります。
【まとめ】
学校に行きたがらない子どもへの対応で一番大切なのは、親が安心の存在であることです。
「どうしても行かせなきゃ」ではなく、
「この子は今、どんな気持ちなんだろう?」と考えることで、
解決の糸口は見えてきます。
まずは、NGワードを避けて、寄り添う対話を始めてみてください。