塾長ブログ

2025/03/03
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地球を包む見えないバリア! 大気・磁場・電磁層の役割とは?

地球には私たちの目には見えない「層」がいくつも存在しています。
空気の層(大気)、地球の磁場、電磁層(電離層)など、これらがなければ人類はおろか、生物全体が生きていくことすらできません。では、それぞれの層がどのくらいの高さにあって、どんな役割を果たしているのでしょうか?詳しく見ていきましょう!



① 地球を覆う「大気の層」


まず、私たちが日常的に感じる「空気」は、大気という層を形成しています。この大気は高度によって性質が異なり、以下のような層に分かれています。


大気の層
高度 特徴
対流圏 0〜約12km 雲ができる、気温が高度とともに低下、天気の変化が起こる
成層圏 約12〜50km オゾン層が存在、紫外線を吸収、ジェット気流が流れる
中間圏 約50〜85km 気温が再び低下、流れ星が燃え尽きる領域
熱圏 約85〜600km 気温が急上昇、オーロラが発生、国際宇宙ステーションの軌道
外気圏 約600km〜宇宙 空気がほぼない、人工衛星が飛ぶ領域


★大気の層の役割

  • ・酸素の供給:対流圏にある酸素が生命活動を支えている。
  • ・紫外線の防御:成層圏のオゾン層が有害な紫外線をブロック。
  • ・気候の安定化:風や雲の流れが地球の温度を調節。
  • ・隕石の消滅:中間圏で小さな隕石が燃え尽きる。
  • ・通信やGPSの維持:熱圏の電離層が電波を反射し、遠距離通信を可能にする。


② 地球を守る「磁場の層」


地球には「磁場」があり、地球全体を包み込んでいます。これは地球の内部にある液体の鉄が流れることで生じる「地球の磁気圏」と呼ばれるものです。


磁場の範囲 高度 特徴
内帯放射線帯(バン・アレン帯) 約1,000〜6,000km 電子や陽子が溜まり、宇宙からの放射線を遮る
外帯放射線帯(バン・アレン帯) 約13,000〜60,000km 太陽風から地球を守る、強力な放射線帯


磁場の役割

  • ・宇宙放射線や太陽風からの防御:太陽からの高エネルギー粒子(太陽風)を遮り、生物を有害な放射線から守る。
  • ・オーロラの発生:磁場によって地球に引き寄せられた高エネルギー粒子が、大気と衝突して美しい光を放つ(オーロラ現象)。
  • ・コンパスが使える:磁場があるからこそ、方角を示すコンパスが機能する。


もし地球に磁場がなかったら、強烈な太陽風に直接さらされ、生命の存在は不可能だったかもしれません。



③ 高高度に存在する「電磁層(電離層)」


電離層は、地球の大気圏のうち熱圏に含まれる特殊な層で、高エネルギーの太陽光(X線や紫外線)によって空気中の分子が電離し、電気を帯びた粒子(プラズマ)が集まる層です。


電離層の範囲 高度 特徴
D層 約60〜90km 日中のみ存在、長波の電波を吸収
E層 約90〜120km 一部のラジオ波を反射
F層(F1・F2層) 約120〜500km 夜間でも存在、短波の電波を反射し長距離通信を可能にする


★電離層の役割

  • ・電波の反射:地上から発せられた電波が電離層で反射し、遠距離通信(短波放送、アマチュア無線)が可能になる。
  • ・宇宙天気の影響を受ける:太陽フレアなどの影響で電離層の状態が変化し、通信障害やGPSの誤作動を引き起こすことがある。


この電離層のおかげで、地球上の通信やナビゲーションシステムがスムーズに機能しているのです。



まとめ


地球を取り巻く大気・磁場・電磁層(電離層)は、生命や文明の存続に欠かせない重要な役割を果たしています。


★大気の層 → 酸素供給・紫外線カット・隕石防御・気候安定
■磁場の層 → 宇宙放射線からの防御・オーロラ発生・コンパス機能
★電磁層(電離層) → 電波の反射・遠距離通信・GPS維持


もしこれらの層がなければ、私たちの地球は太陽風や宇宙放射線にさらされ、通信もままならず、生物の生存すら危ぶまれる環境になってしまうでしょう。

普段意識することは少ないですが、地球には見えない「バリア」がいくつも存在し、私たちを守ってくれているのです!

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