塾長ブログ

2025/02/26
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光はなぜ透過するものとしないものがあるのか?

私たちは日常生活で、光が通るものと通らないものを自然に認識しています。
例えば、窓ガラスは透過するのに、木の板や鉄板では透過しない


しかし、なぜこの違いが生まれるのでしょうか?
光は電磁波の一種であり、放射線のように粒子の性質も持つと考えられます。
それならば、どんな物質でも光が透過しそうなものですが、そうならないのはなぜでしょう?


今回は 「光が透過するかどうかを決める仕組み」 について、分かりやすく解説していきます!



 1. そもそも「光が透過する」とは?


光が物を通り抜けることを 透過(Transmission) と言います。


例えば…
ガラス → 透過する(透明)
水 → 透過するが、多少屈折する
木の板 → 透過しない(不透明)
金属の板 → 透過しないし、反射もする


光はなぜ「透過するもの」と「透過しないもの」があるのでしょうか?
それを理解するためには、光と物質の関係を知る必要があります。



 2. 光が透過するかどうかを決めるポイント


✅ ① 光の波長と物質の構造

光は 波の性質 を持っています。
波には「波長」というものがあり、波長が長いか短いか によって透過できるかどうかが変わります。


例えば…
◆可視光(私たちが見える光)ガラスを透過 しますが、

紫外線(UV)一部のガラスを通り抜けない(UVカットガラスなど)。

X線(レントゲン)皮膚を通り抜けても骨は透過しない


つまり、光の波長によって、透過できるものとできないものがある のです。



✅ ② 物質を構成する電子と光のエネルギー

光は エネルギーを持つ粒子(光子) でもあります。
この光子が、物質の 電子とどう相互作用するか が透過のカギになります。


ガラスのような透明な物質 → 電子のエネルギーレベルと光のエネルギーが合わないので、光は電子に吸収されずに透過する。

木や金属のような不透明な物質 → 光のエネルギーが電子のエネルギーと合ってしまい、光が吸収される or 反射する。


つまり、電子が光を吸収してしまうかどうか が透過性に大きく影響するのです。



✅ ③ 物質の密度と光の散乱

密度の高い物質(例:金属)は、電子が多く存在し、光を吸収しやすくなります。
さらに、金属は自由電子(動きやすい電子)を多く持つため、光が反射されやすくなります。


一方で、ガラスやプラスチックのように密度が低く、電子の配置が適切な物質では、光が吸収されにくく、そのまま透過します。


ガラス → 密度が低い&電子のエネルギーが光と合わないので透過
木や金属 → 密度が高く、電子が光を吸収 or 反射するので透過しない



 まとめ:光はなぜ透過するものとしないものがあるのか?


光の波長が物質によって影響を受ける(例:可視光はガラスを透過するが、X線は骨を透過しない)
光子と電子のエネルギーが合うと光は吸収され、合わなければ透過する
物質の密度が高いと光は散乱・吸収されやすくなり、密度が低いと透過しやすい


このように、光が透過するかどうかは 「光の性質」×「物質の構造」 で決まるのです。

次回、窓から差し込む光を見たときや、鏡に反射する光を見たとき、
「なぜ透過するのか? なぜ反射するのか?」と考えてみると、ちょっと面白い発見があるかもしれませんね!

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